よこみち珍道中 三峰山編 第10話 むしろ住みたい避難小屋

wiiのカラオケソフトを買いました。
スルドい人ならお察しのとおり、自宅で熱唱なんかすれば近所迷惑になるのは必至。
控えめに歌うカラオケは、むしろストレスが溜まり。



あー、カラオケ行きたい。



失敗は成功の母。
でもどうやら父が不在。
よこみちです。



さてさて、よこみち珍道中三峰山編ですが。
もう半年以上前のハナシなので、相当あやふや。



…ホントに行ったっけ?



よこみち珍道中三峰山編、第10話です。






八丁平から戻り、下山を開始するふたり。
足取りも軽く、落ち葉の感触が足に心地よい。



じゃくじゃくじゃく。



落ち葉を蹴散らし、自然と歩く速度もあがり。



ざかざかざか。



崩れかけのバラックの山小屋が見える。



もうこんなとこまで戻ったのか。



バラックの前で一旦止まり、地図を取り出すmark-na。



「んー、滝ルートの分岐やけど、どうする?」



どう、って。



「思ったより時間あるから、滝ルートでも行けるで」



あ、じゃあ行く行く。



また代わり映えのないあの杉林を降りていくと思い、少しげんなりしていたよこみちは、一も二もなく賛成。



「じゃあこっちの道やわ」


mark-naが、バラックの横を指差す。



登ってきたときにはバラックの死角になっていて気付かなかったけど、確かにそっちにも道がある。



おお。
何か、隠し通路みたい。
わくわく。



道の先は少し登り坂になっていて。
バラックのすぐ裏手くらいに、もうひとつ山小屋らしきものが見える。



近づいてみると、かなりしっかりしたログハウスで、わりと大きい。
倉庫の入り口みたいな大きな引き戸も丸太でできていて、どっしりと重そう。



すいませーん、失礼しまーす。



いちおう声をかけて引き戸に手をかける。
扉は意外なほど軽く。



なかは暗く何も見えないけど、誰もいないようだ。



目が慣れてくると、真ん中に囲炉裏があり、その土間を囲むようにベンチがあるのが見える。






おお、快適そうだ。



残念ながら今は囲炉裏に火は点いてないけど、樹氷の季節に来たら、たぶんそのまま住みたくなるんじゃないかな。



良いやん、ここ。
何やったら、泊まっていきたいくらい。



「食材とか持ってきて、な」



うーん、良いかも。
自在鉤があるから、鍋を持ってくれば調理もできる。
使用許可がどうとか、詳しいことはわかんないけど。
一時避難用にしてはちょっと立派すぎる気がする。



「それだけ樹氷の時期には登山者が多いんやろうね」



今の季節は山全体が貸し切りの勢いやけどね。



ひとしきり内部を見て、山小屋を出るよこみちとmark-na。
山小屋の脇を通って裏へと道は続く。



その山小屋の側面に、何やら注意書きの貼り紙のような看板があり。



郵便局が一部出資、と書いてある。



なんで郵便局?!



なぜ山小屋に出資したのか、経緯はさっぱりわからないけど、少しだけ郵便局が好きになったよこみちなのであった。



つづく。