よこみち珍道中 三峰山編 第4話 杉林と丸太階段

新型インフルエンザの予防接種は間に合わず、イチヒメ、ニタローともに仲良く発症。
高熱のわりに元気に動き回ってます。



特筆に値するほど平凡。
よこみちです。



山歩きのはずが、舗装道路で遭難。
無人気シリーズ、よこみち珍道中、三峰山編、第4話。
はじまり、はじまり。






臨時駐車場に翻弄されて、登山口にすらなかなか到着できないよこみちとmark-na。
【いでよ】のアーチをくぐり、本来の駐車場の方へと進む。



アーチから見えるほどの距離に、立派な看板を発見。
身の丈ほどもある大きな看板に、でかでかと三峰山、登山口と書いてある。






めっちゃわかりやすいやん!



こんなところで1時間も迷ってたのか、と軽くあきれながらもタイムスケジュールの確認。
この1時間の遅れはカバーできるのかな?



もともと休憩時間を長めに計算していたので、そこを少し短縮。
さらに頂上のわきにある八丁平というポイントへは寄らず、帰りも滝ルートを使わずに来た道を戻れば、充分登る時間はあるようだ。
まぁ、若干ものたりないような気もするけど、あんまり欲張って日が暮れたりしたら大変。
むしろ中止するほどの致命的な遅れでなかったことに安堵するよこみち。
まさかここまで来といて、山に登らずに帰るわけにはいかないもんね。



…よし、気を取り直して。



いざ出発!



足取りも軽く、舗装された道を歩いていくと。



今度は地図にあったとおり、5分弱で分岐点らしきポイントに到着。
道の右側に、小振りだけど頑丈そうな木製の橋。
その橋の欄干に付けられた看板には。



『登山口 山頂まで3600m』



舗装された道は川沿いにずっと続いているけど、登山道へはこの橋を渡っていくらしい。



疑いようもないほどわかりやすい分岐だけど、念のため地図で確認。



どうやら、橋を渡らずに舗装された道をこのまま進めば、滝ルートに行けるらしい。
だけど残念ながら今日はそっちは関係ない。



よし、行こう。



小さな橋を渡り、アスファルトのない地面を踏むふたり。
あぁ、やっぱり登山靴は舗装道路を歩くためのモンじゃないな、などと妙に感心するよこみち。
前方には、杉林の斜面に、丸太の簡易な階段が続いている。
石はほとんど無く、下草もほぼ生えていないので、かなり歩きやすい。



さっきの遭難でほどよく体の暖まっているふたりは、足どりも快調に丸太の階段を登って。



下草の少ない杉林の斜面のなかを、延々と続いていく丸太の階段。



はぁ、はぁ。



特に見晴らしの良いところもなく、ただ延々と階段は続く。



途中、一回の小休止をはさみながらも、小一時間くらいストイックに登り続けるふたり。
いや、風景に代わり映えがないから、休憩をはさむタイミングがつかみにくいだけかも。



ようやく杉林の斜面は途切れ、少し視界がひらけた。



「お、山小屋やわ」



予定より、10分くらい短縮。
このペースなら、案外八丁平もまわれるかも。



それにしても。
こんな山のなかに、似つかわしくないほどしっかりとしたまだ新しい建物。
しかもその山小屋の向こうには、アスファルトの道が。
こんなとこまで、車が入って来れるのか。
車一台分の幅しかないし、たぶん一般の車は入れないんだろうけど。
道は山小屋の前で大きくカーブして、うねうねとさらに山奥へと続いている。



じゃちょっと、トイレを拝借。



山小屋のなかも、かっこいいウッディな内装で、いたって清潔。



これだけ整備された山なのに、まだ一人も他の登山客に出会わないのは不思議。
山歩きにはほどよい季節の、しかも日曜だってのに。



厳冬期の霧氷を見に来る人が多いから整備されてるけど、この時期じゃ見所がない、てことなのかな?
確かにここまではずっと杉林ばっかりで、特に見所はなかったけど。



この地点でもうすでに、全行程の3分の2くらい来ている。
このままたいした見所もなかったら、なんて少し不安になるよこみち。



おっと、見晴らしの良いところが無くて忘れかけてた。
今回は、【なんちゃって3D写真】を撮るために、同じ型のデジカメをふたつ持ってきてるんだった。



このへんで、いっぱつ景気付けに撮っとこうか。



ザックのポケットからデジカメをふたつ取り出し。



ぴぴっ



かしゃー



ん?



片方のカメラしかシャッターがおりない。



おかしいな、もう一回。



ぴぴっ



両方とも、シャッター半押しでピント合わせまでは問題ない。



かしゃー



やっぱり片方しか撮れてない。



どうも、もとから持ってたほうのデジカメが不調のようだ。
いったん電源を落とそう。



ぽち



あれ?
電源ボタンを押しても、電源が落ちない。
長押ししてみよう。



ぐーっ



…だめだ。
バッテリーをはずし、強制終了。



このカメラも長いこと使ってたから、ついに壊れたか。
まぁ、しゃあないわな。
とは思うけど。



…つーか、今かよ!



せっかく楽しみにしてたのに。



軽くへこんだよこみちであった。