加速装置(と呟いて奥歯をカチッと)

ネオンテトラは当初の半分以下の4匹になり、ようやく死の連鎖は止まりました。



えぇ、10匹200円くらいで買った安い魚です。
言うたらちょっとカラフルなだけのジャコ。



でもね。



弱ってしまって水槽の中を漂ってるところを、小さな金魚鉢に移して水草もいれて、って看病も虚しく死んでしまったりすると。



悲しいです。



気付いたら給水口に引っ掛かってピロピロなってんのも悲しいですけどね。



残りの4匹には長生きしてもらいたいもんです。



さてさて、よこみちの劇場型富士登山記、まだまだ終わりません。
終わらせませんよ!






登山道との合流地点にへたりこんだよこみち。
こりゃしばらくは動きたくねぇぞ、と。



ひとまず現状の把握を。



時刻は17時。
地図を取り出そうとするmark-na。



ん、ちょっと待って。



バス、5時半ごろって言うてたよね?



「えー、と。
あ、そうそう。5時20分」



じゃあ最終の便に乗る感じやな。



「いや、それやと銭湯行く時間がないなぁ」



うそっ!
そら困る。



と、よこみちとmark-naが短いやりとりをしてると。
登山道のほうから、ひとが降りてきた。
いかにも何度も来てます、て感じのおっちゃんだったので、軽い気持ちで訊いてみる。



あと、どんぐらいですかね?



「んー、まぁ、20分くらいかな」



ビンゴ!



急げば5時20分のバスに間に合う。



あわてて出発するmark-naとよこみち。



ちえ、もうしばらく休憩したかったな。



小走りで道を急ぐよこみちとmark-na。



なぜかおっちゃんも一緒に小走り。



道はさっきまでと似たような砂利なんだけど、浅いところにかたい岩盤があるみたいで、今までの感じで膝をのばしたまま踏み出すと、膝に衝撃がくる。



靴ひもも結び直してないので、爪先にも負担が。



あたたた。



さっきまで気にならなかった坐骨神経痛も、びきびきとスネまで響く。



ちょちょ、何このペース?



ついさっきまで気持ち悪そうに蒼い顔をしていたmark-naが、おっちゃんとふたり並んでざくざく進んでいく。



ちょ、まっ、おちけつ。



さっき、ロープが途切れていたところで待っててくれた恩人も、話しかけもせずに追い抜いてゆく。



ちょちょ、速過ぎ…。



ざじっざじっざじっ。



少し泣きそうになりながら、mark-naとおっちゃんのあとを追うよこみちなのだった。



…いたたたっ!