大砂走りの尽きるところ

昨日TVで、独裁政権の国々を紹介する番組があって、興味深く見ていました。



南米アンデスの国では、コカインの原料にもなるコカを大量に栽培、消費してるとのこと。
そのせいでアメリカから、麻薬国家というレッテルを貼られているみたいなんですが。
コカの葉を精製するとコカインという麻薬になるんですが、コカの葉そのままの状態では麻薬の成分はないんだそうで。
もともとアンデス原産の植物で、お茶にしたりお酒に漬けたりといった文化があったわけです。
それを、よその国が精製して麻薬にする方法を考えたからって、その原材料を栽培してる国は悪い、というのはどうにもおかしな理屈だと思います。



たとえばもしお米から麻薬を精製する技術が発見されたら、お米を禁止するでしょうか?
そのせいで麻薬国家と言われて、納得できるでしょうか?



あ、失礼しました。
ついつい熱くなっちゃって。



でも、毅然と自国の文化を守る国のリーダー、素晴らしいです。



大型海洋生物も食えなくなったどこかの国とはえらい違いですね。



まぁ独裁制も、独裁者がマットウなうちはうまく機能しますけど、後継者も必ずマットウだ、って保障はない。



ああ、いかんいかん。
変なお客さんが来たら困るので、そういう話題はヨソ様におまかせしましょう。



さてさて、特に何のイデオロギーも持たない一般市民よこみちがお送りする、何のメッセージ性も垣間見れないぐだぐだの紀行文。
富士山レポート、今日もだらだら続きます。






じゃく、じゃく、じゃく。


傾斜が緩やかになった。



相変わらず深い霧のなか、ロープ1本を頼りに歩き続ける。



いちめんの砂利に、ところどころ低い植物が生えている。
何となく浜辺を思わせるような植物。
ちょっと大きめの群生があって、直径1.5mくらいが葉っぱでおおわれている。


たぶんあそこだけ栄養分が豊富なんやわ。



ちょうどヒト一人分くらいの大きさやんな。



たぶんここで力尽き…いやいやいやいや。



少し先の右手に建物が見える。
何故か海の家みたいな印象。



どうせまた廃墟だ。



じゃく、じゃく、じゃく。



ほらやっぱり。




廃墟を横目に見ながら、歩調も緩めず通り過ぎるよこみちとmark-na。



じゃく、じゃく、じゃく。



足元のロープだけを見て進む。



じゃく、じゃく、じゃく。



あー、早くお風呂入りたい。



下山したらスーパー銭湯に寄って、さっぱりしてから新幹線で帰る予定だけど、この調子だとあんまりゆっくりできないかもなぁ。



さっき雲の中に入る前に雨具を羽織ったので、寒くはない。
六甲の時と違って透湿性のある生地だから、雨具のなかは快適。
でも、さっきから眼鏡に水滴がすぐに溜まって前が見にくい。



今度霧の中を行くときは、コンタクトにしておきたいなぁ。
ま、当分先の話やけどね。



じゃく、じゃく、じゃく。



大砂走りがどこまでも続くかと思われたその時、ついに登山道との合流地点に出た。



その分岐点に、崩れるようにしゃがみこむよこみちとmark-na。



やっと抜けた。



大砂走り、長ぇな。



長かった富士登山も、あともう少しだ。