ようやく2つ目の山小屋
はい、慣れない携帯で更新中のよこみちです。
濁点を付けたり小文字にしたり、予測変換も微妙に操作が違うから何だかやりにくい。
ま、そのうち慣れるさ。
昨晩息子のニタローをあやしていたら。
顔を近付けてくるので、チュウでもしてくれるのかな、なんて思ったら、突然したくちびるに噛み付いてきました。
それも、噛みちぎらんばかりにちからいっぱい。
いだだだだ!
あまりに痛かったので、ニタローのほっぺたに噛みつき返すよこみち。
かぷ。
びええええ!
甘噛みなのに大泣き。
いやいやいや、パパのほうは軽く血がにじんでるみたいだけど…。
ママが、
「こらニタロー、ごめんねしなさい」
と叱っても、
(絶対あやまったらへん)
て顔で睨んできて、結局ごめんねしてくれませんでした。
さて、よこみちの富士山放浪譚、もうしばらくのお付き合いを。
元気良く山小屋をあとにしたよこみちとmark-naだったが、たちまち無口になるふたり。
mark-naは口には出さないものの、まだ頭痛が治まらない様子。
小休止を繰り返しながら、黙々と下り続ける。
赤みがかった瓦礫の山が、赤煉瓦の大きな工場を取り壊したあとの空き地のようにみえる。
足場は相変わらずところどころに大きめの岩がある砂利道で、歩きにくいことこの上ない。
砂利が赤いので、靴も赤茶けてきた。
また山小屋の残骸が見える。
風景は寒々しいし、ひとけもほとんどない。
廃屋の前で立ち止まる。
昔はここも賑わってたのだろうか?
残された柱はやはり真っ白で、大きな動物の骨格のよう。
進んでも進んでも、一向に景色は変わらない。
振り返ると、頂上はやけに遠い。
結構な勢いで降りてるはずなんだけどなぁ。
一面の雲海と、急斜面の荒れ地。
距離感がまったくつかめない。
どれくらい歩いただろう。
靴のなかに砂が入らないように足首につけたビニール袋はズタズタになり、なかは蒸れて結露している。
こりゃ失敗だ。
何とかしなきゃ六甲山の二の舞になっちゃう。(*注)
歩くのがいい加減イヤになってきた頃、ようやく次の山小屋に到着。
ちょっと広いスペースがあって、テーブルとベンチが並んでいる。
とりあえずその一つに陣取り、ザックをおろす。
ふー。
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
相変わらず青い顔のmark-na。
よこみちも、蒸れて気持ち悪かった、即席スパッツを破ってはずす。
ぺりぺり。
あぁ、涼しい。
登山靴って、かなり透湿性高いんやね。
ビニールで覆ってたとこだけ、ちょっと濡れたようになってる。
一回脱ごう。
しゅるしゅる。
靴ひもを緩めて、登山靴を脱ぐ。
ふああ。
たまんない解放感。
mark-naはまだトイレから戻らない。
靴を脱いだ足をベンチに乗っけて(よい子は真似しないように)、かわりばえのしない雲海を眺める。
あれ?
ちょっと近くなった?
少しずつ、でも着実に、下界へと近づいている。
そう思うと、ちょっと名残惜しいような気もするよこみちだった。
*注)よこみちは雨の六甲山にビニールのレインコートを着ていき、汗が結露して全て靴のなかに溜まってしまった悲しい経験がある。 →こちら