長かった8合目もようやく終わる

最近、息子が手を広げて寄ってきて、
「がっこ」
といって抱っこを要求します。



日々成長してゆく息子と、ちょっとずつ悧口になってゆく娘を見てると。



この子達が大きくなったとき、自分は憧れの父親として見られるような、魅力的な人間になれるだろうか、と不安になります。



ま、なれなかったらなれなかったで、家族に無視されてるのを良いことに、山に出かけたり星を観にいったり絵を描いたりと、やりたいことは盛り沢山ですけどね。



さて、よこみちの富士山日記(といっても2日間しか行ってないんだが)、今日も元気にまいりましょう。






山小屋に、また例の看板が。



【頂上まで60分】



おぉ、もうちょっとだ。
でもさっきの、残り3時間の看板からは、ゆうに2時間以上は経ってる。



60分じゃ無理やろー。
などと話してると、すぐ横で休憩してたおっちゃんが。



「そら水泳の北島みたいなムッキムキの成人男子の記録やで」



ははは、それもレーザーレーサー着けて、ですね。



ま、そんな記録に対抗できないことくらい百も承知だけど、今日の行程の3分の2以上は登ったわけで。



もう少し頑張ろう、という気になってきたものの、まだ8合目が続いていることに、いい加減げんなりしてきた。



8合目に着いてから8合目の終わりまでが、やけに長い。



そういやまだ本8合目てのもあるんだっけ。
もちろん9合目もあるわけやろ。



昼までに登り切れるかな?



ちょっと不安になってきたよこみちたちの前に、また山小屋が。



お、看板に【本八合目】って書いてある。



その山小屋の向こう、頂上の方を見上げると。






今までに比べてやけに急な岩肌に、白い鳥居が二つ。


登山客が、アリの行列のように見える。



そうか、本8合目ってのは、8合目の終わりのところを言うのか。



9合目、てのはここからじゃ見えない。



しかし、8合目がやっと終わった、てことと、見通しが良くなって頂上らしいところが見えたことで、俄然やる気がでてきた。



ここまで、ずっとゆっくり登ってきたおかげで、体力的には全然余裕があるよこみちたち3人。
さっき飲んだ痛み止めも効いてきて、快調に登りはじめる。



30分くらい歩いただろうか、さっき見えていた鳥居のひとつに到着。
すぐ奥に小さな小屋があるんだけど、出入口がわからない。
何の建物だろうか?






小屋の前の看板に、九合目の文字が。



あ。
9合目ってのは、これだけなん?



ちょっと拍子抜けのよこみち。
あとは、頂上まで山小屋はない。



見上げると、岩だらけの細い道に、所狭しと座り込んで休憩するひとたち。
たぶんよこみちたちも、こんなゆっくりペースでなく普通のペースで登ってきてたら、同じようにへたりこんでたはず。



坐骨神経痛のよこみちが、ここではむしろ他の登山客より元気。
道の脇にへたりこんでいる人たちを尻目に、ずんずん進んでゆく。



ふたつ目の鳥居で、再び休憩。



頂上はもう、すぐそこだ。