見えない富士
新幹線で静岡県に着いたよこみちとmark-na。
ここからはバスで、富士山を回り込むように山梨県へ。
よこみちとmark-naのふたりは、予定してたとおりバスのチケットを窓口で購入。
2130円も払って、先にチケットを買うという状況から、よこみちは勝手に高速バスみたいなのを想像してたんだけど。
ほら、ふかふかめでリクライニングの座席が、通路をはさんで2列と3列ならんでるような。
で、それが河口湖までノンストップで行けるんだと、そう思ってたわけです。
バスがロータリーに入ってくる。
なぜかバスが着いたのに、よこみちたちの前に並んでいた登山靴と大きなザックの人たちは乗り込もうとしない。
あれ?
乗んないの?
富士山行くんだよね?
「5合目までの直通があるみたい」
あ、そうなん?
ま、良いや。どっちでも。
バスのドアが開く。
あれ?
なんつーか…。
ふつうの乗り合いバスなんですけど…?
ボタン押して、
「ピンポン、次、とまります」
みたいな。
いや、みたいじゃなくてそのままなんだが。
覚悟を決めてバスに乗り込むよこみち。
こうなりゃ風景でも楽しんで、と。
あれ?
富士山はどこだ?
そんなに曇ってるってほどでもないけど、遠くに雲がかかっていて富士山は行方不明。
まぁ、近づけば見えてくるさ。
富士山を見るのは一旦あきらめ、ぼんやりと窓の外を見るよこみち。
これ、結構長い時間乗るよね?
mark-naが資料を出して確認。
「2時間弱…かな」
こんなかたいシートで2時間弱っすか。
ザックを抱えながらお尻の位置をもぞもぞと変えて、なかなか金額が増えない電光掲示の料金表をにらみ続けるよこみち。
ようやく料金表の金額が1000円を越した頃、電車の駅前のようなところに到着。
やっと半分くらい過ぎたかな、と思っているところに、バスの運転手さんから恐怖の通達が。
「えー、道が渋滞してるようなので、トイレに行かれる方はここで行っておいてください。10分くらい停車します。
河口湖駅には、何時に到着するかはわかりません」
なんですと!?
かたいシートに、すでに痛みはじめた坐骨神経痛。
ほんとに登り切れるのか?
つづく!