日常はかくも味気なく

仕事をして、帰って寝る。
今まで特に何の疑問も持たずに繰り返してきた日常。
ハワイから戻って、仕事の合間にふと考える。
「あれ? こんなだったっけか?」
そして、何か得体の知れない感情が胸を締め付ける。
遠くから誰かに呼ばれているような、どこかに何かを忘れてきたような。


…あ、そうか。
今の生活と引き換えに失ったもの。
驚くほど自由だった時間。
したいことだけやっていたあの頃にとっての日常。
たぶんそのときの自分が、ちょっとだけ目を覚ました。
それだけのことです。